さすが

というわけで、美術館めぐり二つ目は、ロシアで一番見たかったプーシキン記念美術館へ。そんなに遠くなさそうなのでてくてくと歩いて移動。昨年(2005年)に上野の美術館に来ていたのを見に行ったが、人の多さにうんざりしてろくに見ないで出て来た。上野の美術館にプーシキンの全てが貸し出されていたわけもないので、どんなのが見れるかなと期待していた。


[プーシキン記念美術館本館]

本館前に到着すると列ができていた。さすがに観光客でごった返しているのだろうか。と思っていたところ、入り口に英文の張り紙があって、「外人さんへ、モネとかゴッホとかピカソとかルノアールとかシャガールとかゴーギャンとか...はあっちだよ」みたいなことが書いてあった。どうもこの列はなんかの企画展があって、地元の人が並んでいるようだ。外国人観光客向けのものは別館(個人コレクション部)に移動しているらしい。とりあえず本館ホールの正面階段下にいたチケットもぎのおばちゃんをつかまえて聞いてみる(英語)。おばちゃんはなんとなく何を聞かれているのか分かってくれたらしい。

(左上を指差して)「レンブラント!」
(正面上を指差して)「レンブラント!」
(右上を指差して)「レンブラント!」

と、親切に教えてくれた。なるほど2階の一部がレンブラントの企画展として使用されているらしい。ということは他は常設展ということになる。人気のものは別館だが、せっかくだから見ておこうということで列に並んでみる。列と言っても大したこと無いのですぐにチケット売り場に辿り着く。チケットは別館とは別で、さらに外国人スペシャルプライスが設定されていた。俺はお金を差し出しながら1枚くれと言うと、チケット売りのおばちゃんが何やら大声を出し始めた。またか...。

件の「あっちだよ」の張り紙を指差しているので、そのことを言っているらしい。俺は「わかってるわかってる」という意味で頷いて見せるが、どうにも外国人が本館に来るのは納得できないらしい。だんだん必死の形相になってくるおばちゃん。俺としてもなんと言っていいものか分からないので、「いいからいいから」という意味でお金をさらに突き出すと、おばちゃんは「もうお前なんかどうなっても知るもんか」と思ったかどうかは知らないが、どことなく諦めた感じでチケットをくれた。中に入ると観光客らしき人はまったくおらず、企画展以外の部屋は閑散としていた。こりゃおばちゃんが心配してくれるのも無理ないかな...。

プーシキン記念美術館はさすがと言った感じで、別館は心配した程人も団体さんもおらず、個人まりとした大きさは俺好みだったかな。

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