Cの国

モスクワにあるレニングラード駅7:55着。電車の運行時間は正確で、このあたりはロシア人のイメージに結構合う(俺の個人的なイメージだけど)。とりあえずホテルへは向かわず、駅の手荷物預かり所に荷物を放り込む。ここの預かり所は手ごろな値段で一日預かってくれるのでこの後も利用させてもらった。ロシアの見どころのオープン時間はほとんど10:00からなのでまだ時間がある。身軽になったところで何か暖かいものでも飲もうと適当な店に入ると、威勢のいいおばちゃんがこう聞いて来た。

「カフェ?チャイ?」

俺はこれを聞いて「あっ、ロシアってCの国なんだ」と、このとき初めて知った。


[時間通り到着]

「Cの国」というのは旅好きならほとんどの人が読んでいるといってもいい沢木耕太郎著の「深夜特急」の中に出てくる話で、お茶をあらわす言葉の頭文字を指す。これは亜細亜(「Cの国」)から欧州(「Tの国」)に入った沢木氏が異なる文化圏に来たことを表現したものの一つだ。そういった意味ではロシアが「Cの国」と言うのはちょっとイメージに合わないかな(これも俺の勝手なイメージだが)。

俺はこの分け方が結構気に入っていて、昔ちょっと調べたことがある。「Cの国」、「Tの国」をもっと学問的に分けると、それはお茶の伝来の仕方によって別れているらしい。お茶と言えば中国がルーツと誰でも分かると思うが、中国ではお茶を「チャ」と発音するところと「ティ」と発音するところがあって、後者のところからお茶を買ってきた国が「Tの国」で、前者のところから買ってきた国が「Cの国」となっているらしい。と、まあ大雑把に記憶しているのはこんなところ(ちょっと大雑把すぎ?)。


[手荷物預かり所の休憩時間をメモ代わりに撮った一枚]

そんな話を思い出しながらLiptonティーバックの紅茶をすすり、「今日はどこいこっかな」とガイドブックと日程表を眺めていた...。

関連リンク:
Wikipedia 深夜特急

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