アンネ・フランク

アムステルダムに「アンネの日記」の著者であるアンネ・フランクが第二次大戦中に住んでいた家というのが博物館となって残っている。まさに日記を書いていたのがこの家なのだが、俺がここを訪ねたのは彼女に興味があったからというわけではなかった。この本がどんな内容か位は知っていても読んだことはなく、彼女の顔さえ知らなかった。


[アンネん家]

アムステルダムと言えば北のベニスと呼ばれる運河の街(まぁ何とかのベニスってのは日本の何たらの銀座と同じ位あちこちにあるけど)で、運河沿いには趣のある建物が並び立ち、地盤が弱いのか傾いているものも多々あって、それがまた独特の雰囲気を作り出している。そんな建物の中身はどうなっているのか、そんな興味を手っ取り早く解決しようと言うのが「アンネの家」を訪ねた動機だった。

「アンネの家」はそんな俺の想いをある意味裏切ったわけだが、ユダヤ人迫害から逃れるために身をひそめた隠し部屋や、彼女のポートレイトなどを見ているうちに俄然興味が湧いてくる。出口のブックストアに日本語の「アンネの日記」を見付け読んでみたいと一度は手に取ったが、日本に帰ってから買えばいいやということでこの時は結局買わなかった。

帰国後「アンネの日記完全版(文春文庫)」を読み、日記を書かなく(書けなく)なってから亡くなるまでの彼女を知る6人による証言集である「アンネ・フランク最後の七ヵ月(徳間書店)」を読み、そんなこんなでアウシュヴィッツまで足を運んでしまった。

そのときの俺は6ヵ月間の初めての一人旅の道中だった。この旅の目的(というほどのものでもないが)は、「できるだけ自分の興味とか、好き嫌いとかをとっぱらって、いろんな物を見て、いろんな体験をしてみよーか」というものだった。そんな中で拾ったものの一つだ。

今週この「アンネの家」の横にあるクリの木が伐採されるというニュースがあってそんなことを思い出した。

関連リンク:
gooニュース「アンネの木、撤去へ アムステルダム」(14日共同)
From VALVANE「アンネ・フランクの栗の木が切り倒されることに」
Wikipedia アンネ・フランク

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