観光したおはなし(その3)

07/Nov/1998(Sat)



とある金曜日のこと、授業が終わって表でタバコを吸ってるとクラスメイトのDmitri(仮名、写真左)が話しかけて来た。お互い英語が下っ手くそ。

ド「あなたは明日、何をするつもりですか?」
俺「私はStanley Parkに行くつもりです」
ド「あなたは自転車を借りるつもりですか?」
俺「はい、そのつもりです」
ド「私も行きたいのですが」
俺「いいですよ」




そこへJulia(仮名、写真右)登場。彼女は最近入って来たが、イギリス留学の経験があり、かなり英語が上手。当然クラスは別。

ジ「あら、何の相談?」
ド「私達は明日Stanley Parkに行くつもりです」
ジ「あら、私も行きたいわ」
俺「いいですよ」


そんなわけで、1人でのんびりまわる予定が、3人で出かけることになった。どうなることやら。



DowntownのBurrard St.とRobson St.の角で待ち合わせ、いざ公園へ。この二人てくてく歩き出した。

俺「ここから歩くと20分位かかります、バスに乗りましょう」
ジ「何番のバスに乗ればいいか知ってるの?」
俺「5番です、多分」
ジ「多分ってあなた...(笑)」


5番のバスに乗って無事到着。そーれみたことか。公園の入り口付近には自転車、ローラーブレードのレンタル屋が沢山ある。適当に入ってマウンテンバイクを借りた。5時に閉店だからそれまでに戻って来てくれとのこと。写真左は久々に自転車にまたがる俺。



Stanley ParkはDowntownの北西に突き出ていて、Burrard InletとEnglish Bayに囲まれている大きな公園(ガイドブックによると日比谷公園の約25倍)で、自転車で外側をゆっくりまわると1時間くらいかかる。写真右はStanley Parkから見たCoal Harbourとその向こうに見えるDowntown。公園の外周の道は2車線になっていて、歩行者用と自転車用になっている。自転車は公園反時計回りの一方通行。天気がいいので景色が綺麗だ。Dmitri(仮名)は運動不足がたまっていたのかしゃかりきになって飛ばして行ってしまった。Julia(仮名)も負けじと頑張ったが、自転車久しぶりなのか2、3度転倒。俺はゆっくりと景色を楽しみながら、時々写真を撮ったり。しばらく行くとDmitri(仮名)が待っていて、少々いらいらしている感じだ。が、英語じゃ文句が言えないらしい。しめしめ。一人が休憩しようと待っていると、他が気がつかずに通り過ぎて行ってしまったり。



写真左はLions Gate Bridge。この向こう側がWest Vancouver。そんなわけで、全く足並みの揃っていない3人だったが、だいたい一周したところで休憩。ここでコーヒーを飲んだのだが、二人とも砂糖、ミルクを大量に入れる。砂糖7袋、ミルク5個と言った感じだ。俺が砂糖、ミルク無しで飲んでいると、信じられないといった顔。しかたないので、Dmitri(仮名)のコーヒーを一口もらって、信じられないという顔をしてやった。これも大事な国際交流だ(そんなわけない)。それにしても、コーヒーもフライドポテトもひどい味だった。再び走り出したところで、これまたクラスメイトのJiho(仮名、写真無し)にばったり。彼は徒歩で来ていた。自転車で1時間位かかったことを教えて別れた。翌月曜日に聞いたところ、結局公園を一周するのはあきらめて海だけ見て帰ったそうな。



我々は公園の内側へ。子供動物園や水族館がある。公園の内側は自転車禁止の道がちらほら。おかまいなし。おまわりさんが馬に乗って見回りをしている。自転車を降りておす。俺が水族館に入ろうとすると。二人とも「高い!」を連発。どうやら入りたくないらしい。俺もどーでもよかったので入らないことに。外側からさわりだけ覗けるところがあり、運よくBelugasが出て来たところで、間近で見ることができた。写真は純白の鯨、Belugas。漂白剤に一晩つけておいたイルカといった感じだ。

日も暮れて来て大分寒くなってきた。そろそろ帰ろうかと公園出口へ。はて、Julia(仮名)がいない。待てどくらせど、いっこうに姿を見せない。先に行ったのかと自転車レンタル屋に戻ってみるがいない。薄着のDmitri(仮名)は寒そうにしている。閉店の5時を15分程過ぎた頃、暗闇のなかからJulia(仮名)が戻って来た。なにやら公園の出口が分からず、あれから飛ばしまくって2周もしてしまったらしい。

ジ「はー疲れた」
俺「..........」(言いたいことは一杯あるが、なんて言っていいか分からない)
ド「..........」(同上)


翌月曜日、顔を合わせてまっ先に言ったのが「股下が痛い!」。ここに国際的な同意が得られた。

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