長い長い一日(出発日)のおはなし



10/Oct/1998(Sat)

11:20に起床、待ちに待った出発の日だ。ここ一週間ですっかり朝と夜が反転していて、寝たのは朝の8:00だったのでまだまだ眠い。大量の荷物のため、おとうと君に成田まで送ってもらうことにした。
12:30に出発したが、まったく渋滞しなかったので14:00に着いてしまった。14:30にチェックインを試みるが、「もう少し待って下さい」とのこと。暇だ...。
15:00にチェックイン。片道航空券ということで「ビザは?」と聞かれた。「いらないはずだ」と答えると何やら調べて「あっ、ほんとだ...」。先が思いやられる。再び退屈状態だが、重い手荷物を二つも持っているのでブラブラする気にもなれない。
17:30にDL52便で成田発。睡眠不足が幸いして、4時間位熟睡できた。一応日本人向けのメニューが用意されていて、夕食にはKaisen-Don、朝食にはOnigiriを頂く。
10:15予定より30分早くポートランド着。朝に戻ってしまった。入国審査で早速引っ掛かった。しばしの問答の末、無事入国。成田でチェックインの時に「ポートランドで一度荷物を出して、預けなおしてください」といわれたが、荷物がでてこない。いきなり荷物をなくしたか...。なんてことはない、バンクーバー行きに乗せ変えたとのこと。だまされた。喫煙所に直行し、時間をつぶす。
12:45のDL5947便でバンクーバーへ。50人乗りくらいの小さな飛行機だ。約1時間でバンクーバー着(13:45)。さてさて、問題の入国審査だ。ここで滞在期間が決定される。ポートランドと同じような問答の末、移民局へ行けと言われた。審査官はむっつり顔のおねーちゃんだ。

審「どんぐらいいる?」
俺「6ヶ月」
審「あんで?」
俺「観光」
審「帰りのチケットは?」
俺「ない」
審「ビザは?」
俺「ない」
審「ゼニは?」
俺「ある」(CITIBANKで貰って来た残高証明書を見せる)
審「...手持ちのゼニを見せてみ」
俺「ほれ」(日本円約30万を見せる)
審「...仕事は?」
俺「休みだ」(会社で貰って来た休暇証明書を見せる)
審「...ここには来年9月頭まで休暇と書いてあるが、後はどーすんだ?」
俺「世界一周」
審「ぺらぺらぺら?」
俺「..........」(何いってんだ?)
審「ぺらぺらぺらぺらぺーら?」
俺「....................」(分からん...)
審「ぺらぺーらビザぺらぺらぺらぺーら?」
俺「.................................」(ビザがなんとか...)
審「寝るとこはあんのか?」(おっ、質問が変わった?)
俺「友人がいる」(あらかじめ貰っておいた招待状を見せる)
審「この手紙英語じゃん、ちみは意味分かんのか?」
俺「分かる」
審「じゃあ試しに読んでみー」(一応日本の義務教育を受けてるんだぞ!)
俺「へなへなへなへな...」(一行半くらい読んであげた)
審「おうけい!」(このおねーちゃん初めて笑った)
俺「どーもありがとさんです」(俺も初めて笑う)

そんなこんなで、無事6ヶ月の滞在を許可されたのであった。ほっとしたところで眠気がおそってきた。
荷物を持って外にでると、友人が車で迎えに来ていた。彼はもともとは同僚(一年後輩)で、昨年12月に退社してカナダに移民した中国人だ。早速車に乗り込み、彼が探しておいてくれたアパートに向かう。左ハンドル右走行が気持ち悪い。部屋に着いてだいたいの説明を受ける。適度に年期が入っていて気に入った(部屋の様子はまた今度書くことにして)。コインランドリーに行くと外人に日本語で話し掛けられた。20年前に日本に住んでいたとのことだが、そんな歳には見えない。近所には大きなショッピングモールがあり、当面の必需品(食料、トイレットペーパー等)を買いに行った。ついでに電話の申請をしたが、買い物が終わって部屋に戻ると既につながっていた。
夕飯を御馳走になりに、友人宅へ。アパートから車で30分くらいの所にあり、一軒家のベースメントできれいだ。彼の娘はもうすぐ3才で人見知りがはげしく、目をあわせてくれない。レストランのように豪勢な中華料理を御馳走してくれた。お腹一杯になったところで眠気が最高潮に達する。22:00位にアパートまで送ってもらい、ばたんきゅー。
いったい俺の10月10日は何時間あったのだろう...。

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