床屋に行ったおはなし

29/Nov/1998(Sun)

日本を出てもうすぐ2ヶ月。大分髪が伸びて来て、うっとうしくなってきた。出発真際にかけたハーフパーマも妙な具合に残っていて、朝起きると爆発している。今になって考えると、このハーフパーマのかかった頭を目撃した日本の知人は、家族と出発当日に成田で会った「タイに行く」という某先輩2人だけではなかろうか。うーんアップの写真を撮っとくんだったかな。どんなだったかというと、軽ーく波うってるだけで、イメージはそんなに変わってなかったと思う。離れて見ると多分わからない。この某先輩も「パーマかけた?」と確認したくらいだ。

Downtownには結構日本人のやっている床屋、美容室があって、「日本語でどうぞ」なんて看板を見かける。俺より大分早くからVancouverに来ている日本人の話では、やっぱりそういったところに行っているらしい。何処が上手だとか、何処が安いとかって話も聞いたが、それじゃ面白くない。せっかくだから地元の庶民的な床屋に行ってみよう。どーせ変な頭になったところで、困るわけでもないし。というわけで近所のショッピングモールへ。ぶらぶらと床屋を探すが、こぎれいな美容室しか見当たらない。モールマップを見てそれっぽい名前を探すと、「Men's Hair~」と言うのがあったのでとりあえず行ってみる。

店の前に到着。なんと縞々模様がぐるぐる回っているじゃないか。中に入って値段を聞いてみると、これまたなんとC$10(\800くらい)。こーじゃなくっちゃ、と待ち合いの椅子に腰を下ろす。そのとき2人切っていて4人くらい待っているようだったが、奥からおじさんが出て来て俺を呼ぶ。他の待ってる人も特に不満の素振りを見せていない。よくわからないがとにかく切ってもらうことに。 さて、注文です。

お「どーする?」(シュッシュッと霧吹きで髪を濡らす)
俺「耳だして」(当然細かいことは言えない)
お「これくらいか?」(はさみを耳のところに当てる)
俺「もうすこし長く」
お「こーか?」
俺「そう」
お「わかった...」(ジョキジョキジョキ...)
俺「...」(おいおい随分思いきりよく切ってくれるじゃないか)
お「...」(ウィーン...)
俺「...」(ひよぇ~、なんでバリカンが出てくるんだ)


どうもここの床屋、おおざっぱにはさみを入れた後は、バリカンで整えるようだ。鏡越しに他の人を見てみると同じようにやっている。櫛で長さを決めて、それにあわせてバリカンで刈って行くので、刈り上げという感じにはならない。

あっという間の出来事でした。言ったのよりかなり短い。

お「どう?」(ちょっと得意気)
俺「うん...」(かなりナーバス)


どうって言われてもこんなに短くされちゃどうにもならんだろ。ある程度覚悟はしていたものの、これかー。週末でごったがえすモール内を足早に抜け帰宅。どういじってもかっこつかない。今日はふて寝だ。

翌月曜日の朝、頭に寒さを感じながら登校。早速Julia(仮名)に見付かった。

じ「あらっ、Toshiki髪の毛切ったのね」
俺「うん...」(まだちょっとナーバス)
じ「私はこっちの髪型のが好きだわ」
俺「そっ、そう?」(ちょっと立ち直る)


日本人の好む髪型と、外人の好む髪型ってやっぱり違うんですかねー。でもこれでまた2、3ヶ月行かなくていいか...。うんうん。

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